2014年8月25日月曜日

【国内ボランティア体験談】踊ってボランティア?!

こんにちは!
WHABITAT2年の鎌田雪乃です。

先日、今回私たちは、大学生10人で大船渡を訪れました。目的は…道中踊り!!

そうです、私たちは夏祭りを盛り上げるべく、大船渡に乗り込んだのです。夏祭り前日にみっちり練習し体に染み込ませた道中踊り、そして目立ちたいがためだけに揃えた仮装道具を武器に、大船渡市勤労青少年ホームの方々と一緒に夏祭り道中踊りに参戦しました。

道中踊り、一生懸命練習中
大船渡の夏祭りは、凄かったです。

盛り上げるために参戦したはずなのに、気づけば大船渡の人々のパワーに圧倒されている自分がいました。幼稚園児、高校生、大人達。様々な年代の大船渡の人々が一つの音楽に合わせて活き活きと踊っているのです。私はこれだけの老若男女が一緒に踊る風景を見たことがありません。

そして、思いました。


「やっぱりまた、ボランティアに来たのに元気をもらってしまったな。」と。

ハビタットTと仮装で目立つWHABITAT

私は、今回が二回目の大船渡でした。ですが、何度来ても、同じことを思ってしまいます。大船渡の人たちの力になりたいと思って来たのに、自分たちが力をもらってしまうのです。自分の中で、「ボランティアは一方的な人助けの場ではなく、お互いが触れ合うことで与え合っていく、助け合いの場なんだな。」という答えにたどり着きました。

ですが…今回は貰ってばかりだったように思います。




大船渡には素敵な人々がたくさんいたのです。こんなに踊りセンスのない私たちに、極上の道中踊りと大人のはっちゃけ方を伝授してくださった青少年ホームの皆さん、震災当時の様子や、セルフビルド支援事業、大船渡の良さを、心を込めて教えてくださったハビタット・ジャパンのけんさん、そして、今回の私たちの大船渡での活動すべてをサポートしてくださったハビタット・ジャパンの、のぶのぶさん(板沢さん)本当にありがとうございました。

私達は、皆さんのおかげで、大船渡が大好きになりました。また、近いうちに遊びにきます。

私が出来るせめてもの恩返しは、大船渡で感じたことありのままを伝えていくことだと思います。

大船渡をまだ訪れたことのない皆さん。

大船渡の人々はとても暖かく、パワフルです。そして、大船渡はただ私達の助けを待っている場所ではありません。前へ前へと進んでいく場所、訪れた人に元気を与えてくれる、パワースポットです。ぜひ訪れてみてください。


2014年8月19日火曜日

【国内ボランティア体験談】 Habitat and Me / ハビタットと私

This summer, we had a wonderful addition to our team here at Habitat for Humanity Japan - Vibha, a high school volunteer from India! She helped us with researches, sending newsletters, preparing documents and more. She was not just your average volunteer, either - Vibha has been a dedicated Habitat supporter for some years now. 

Read how it all started and her big plans for the future!

I got to know about Habitat for Humanity through my mother. When we were living in Manila, Philippines, she was working with Habitat for a research she was doing. I became interested in the work they were doing, so I did what any person my age would do; I went online and did some research. I was enthralled by the work that Habitat was doing around the globe. The vision, to create a world where everyone has a decent place to live, really resonated with me because I know that having a place to call a home can drastically improve a person’s life. So, I asked my mother to talk to her colleagues and get me a volunteering position at Habitat.

I volunteered with Habitat, but not in the traditional way - I worked at the Habitat offices. I am not particularly built for building but I am very handy with Photoshop. So basically, I spent my summer using Photoshop to make brochures, signs and presentations. I felt like I had made some difference and a lot of fun. In fact, so much fun that I went back the next summer! This time I worked at the Habitat offices for a longer time. 

Even though I wasn't seeing the direct impact of what I was doing, I could see how grateful the others in the office were and what I was doing was helping them finish their tasks faster. I knew that it ultimately meant that the people who were in need of Habitat were going to get assistance sooner.

My family moved to Japan in August 2013 but that did not stop me from working with Habitat. This year, I am an office volunteer at Habitat for Humanity Japan. I definitely have a lot more responsibility here because I am working on a research project. I am really enjoying it because not only am I doing something that has the potential to help so many people but also am getting experience working in an office environment. It’s amazing to work with Habitat Japan because while the offices are places where work gets done, the people who work there are very friendly and ready to help one another.

I am very excited because this November, I will be going on my first Global Village trip! I have heard a lot of great things about it and have wanted to go on the trip for a very long time. I promised myself that I would go on one before I graduate high school and it looks like I am!!


この夏ハビタット・ジャパンに、新しい仲間が加わりました。彼女の名前はヴィブハちゃん、高校生ボランティアです!「加わった」といっても、夏休み中だけ、お手伝いに来てくれているのですが、リサーチからニュースレター発送のお手伝いまで大活躍。そしてなんと、高校生という若さにも関らず、ハビタット・ボランティア暦が長い彼女。
そんなヴィブハちゃんのストーリーをお読みください!

ハビタットについて知るきっかけは、私のお母さんでした。マニラに暮らしていたとき、お母さんが大学の研究のために、ハビタットと協力することになったんです。どんなことをやっているか話をきいて、興味があったから、今時の高校生なら誰でもすることをしたんです。”Google”です!オンラインで読んだハビタットについて、「これだ!」と思いました。家が持つ、人生を変える力というのを信じている私は、「誰もがきちんとした場所に暮らせる世界」という理念に凄く感銘をうけたんです。そして、すぐにお母さんに、ハビタットでボランティアしたい、ってお願いしたのが始まりです。
ハビタットのボランティアっていうと、やっぱり建築活動のイメージが強いのかな、と思うけど、私がやったのは、オフィスでのお手伝い。得意なフォトショップを使って、ハビタット・フィリピンのスタッフをアシストしました!サイン、パンフレット、パワーポイント…大好きなフォトショップを使いながら社会貢献するのが凄く楽しくて、次の夏も同じボランティアをしに、ハビタット・フィリピンに戻りました。
オフィスのボランティアは、直接ホームパートナーの人達の顔が見えるわけではありません。だけど、スタッフの人が業務をこなすのをお手伝いすることによって、皆の効率があがって、より早く支援が行き届く、そんな風に私も「誰もがきちんとした場所に暮らせる世界」に貢献できている、そんな風にいつも感じています。
日本に引っ越したのは、2013年。場所は変わったけれど、私のハビタットへの気持ちは変わらず、今回ハビタット・ジャパンでボランティアすることになりました!前のボランティア作業と比べて、ハビタット・ジャパンではちょっと責任のあることを任せてもらっていて、楽しいです。例えば、今やっているリサーチは、もっと沢山の人に家の大切さをしってもらうきっかけ作りに役に立ちそう!それに加えて、オフィスで働く経験をさせてもらえるのも、凄く嬉しいです。スタッフの人たちも、仕事に対してはすごく真剣だけど、人に対してはとってもフレンドリーで、良い勉強になります。
今年の11月は、念願のGlobal Village(海外建築ボランティア)に参加することになりました。ずっと行きたかったので、本当に楽しみにしています!

2014年8月11日月曜日

事務局:日産チームとホームリペア(その2)


82日(土)、前週末の日産チーム1に引き続き、2チーム目にあたる社員ボランティア11名が宮城県美里町の佐々木さん宅に到着しました。

現場を監督するスタッフ大谷と野口によると、この2週間は今年最高の暑さとのこと。活動を始める前から汗がにじむなか、ボランティアは1チーム目が作業した修繕箇所の仕上げに取り掛かりました。


 玄関回り全体に広がる亀裂の修復作業

ボランティアが担当するのは、大きく分けて外壁と内壁の修正が主なタスク。地震の揺れで柱が動いたことによって土壁の角がはがれたり壁の中腹を縦横断するように亀裂が入っていたりします。放置すると、余震などでそこから崩れ、場合によっては壁一枚がはがれる危険性もあり強度を保たせるためにも補修することが重要です。





  亀裂が縦断し部分的に崩れ落ちている
ボランティアはスタッフの指示の下、パテやコーキングで亀裂を埋めたり、既に埋められて乾いた箇所に色を塗って仕上げたりしました。損傷が激しく崩れた面積が広い場合には壁を補強する板をはめ込むという高度な作業も。

大工作業の経験がない人がほとんどですが、一人一人が「焦らず急がず、それぞれの作業を丁寧にこなすことが何よりも重要」という大谷の指導どおり、着実に作業を進めました。


差し入れのお漬物をいただきながら休憩

そんななか私はひとり佐々木さんに誘われて2階へ。
大きな家具以外に物がなく綺麗に掃除された形跡のある和室に入るとすぐ、つい先日まで部屋が荷物でいっぱいだったことを打ち明けてくれました。「震災のあともずっと(揺れで散乱した)荷物が山積みになっていてね、大谷さん(スタッフ)とボランティアさんが片づけてくれるまで、怖くて、2階に上がってくることもできなくてね。」



ペンキで仕上げられた玄関前にて

ベランダに出ると、埃をかぶった古い書類や人形や洋服など生活用品が少しおいてあり、破棄しきれなかった『ごみ』として収集車を待っているとのこと。階下で作業中のボランティアの様子を見ながら「私、はじめて野口さん(スタッフ)に会った時に『お金は払えない』って言ったんです。そうしたら『それでいいんだよ』って、優しく丁寧に説明してくれたから、信じられると思ったんですよ」と。これまでには悪質な業者から法外な値段で修繕を言い寄られたこともあったと話してくれました。


アイスクリームを受け取るボランティア
夕方、チームごとの作業が終わり片づけをしていると、佐々木さんがボランティア一人一人をねぎらいながらアイスクリームを配ってくださいました。急ぎ足でいただき、お礼を言ってバスに乗り込み、見送ってくれる佐々木さんに手を振りながら帰路につきました。全員、体中が汗と埃とペンキまみれでしたが、感想を聞くと「久しぶりにこんなに自然に笑った」、「今日お父さんが頑張ったことを子どもたちに話して聞かせてやりたい」、「会社としてこういう活動を継続すべき」、また中には「帰ったらこのメンバーで飲みに行きたい!」という意見もありました。


なかでも印象に残った3名の方のコメントをご紹介します。

渡部さん

福島出身で内陸にある実家が地震被害を受けた渡部さんは、行きのバスで聞いた活動説明について「内陸部で目立たない被災者に着目したのが素晴らしいと思います」と語っていました。帰りのバスでは「今日初めてであった全員が、一つの目標に向かって声を掛け合い一致団結して作業できた。必要とされる限り、また参加したいと思います。」と振り返りました。

右側が杉下さん



160名以上の応募者の中から倍率7倍で参加者に選ばれたことについて「今回、来れなかった人たちの分までしっかり働きたい」と意気込みを語った杉下さんは、一日を振返り、作業中もっとできる部分が見えてきてはいたものの「(来れなかった人たちに対して)恥じることなく、できる限りのことをやった」と話しました。


伊東さん


2011年にがれき撤去の活動に参加した時、清掃した建物が使われるのかも分からず努力の意味がどれだけあるかを感じることができなかったという伊東さん。それ以来、東北がどのように変わっているのかを確かめ、そこに住む人々の役にたてるような活動をするために参加し、「まさに個人の生活空間の中に入り込んでの活動で、佐々木さんが喜んでくださって、(本人から直接)お礼を言ってもらえたのがうれしかった」と話しました。


佐々木さん、日産チームのボランティアの皆さん、ありがとうございました!

2014年8月5日火曜日

事務局:日産チームとホームリペア(その1)

2014726日(土)、日産自動車の社員ボランティア11名が宮城県美里町でのホームリペアに参加しました。地震被害を受けた佐々木さんのお宅の修繕作業をお手伝いします。

山崎さん

日帰りというタイトなスケジュールで、時間を最大限有効に活用するため仙台駅から美里町の活動地に向かうマイクロバスの中で自己紹介。異なる部署や事業所から集まったほぼ全員が初対面の状態からのスタートでした。

今年の春に入社したばかりの山崎さんは「大学生の時にボランティア活動をしていた経験があり、社会人になっても継続したいと思っていた」ことが参加の理由。会社からの呼びかけがあって東北復興支援に関わり続けることができるから、「体力には自信があるので、女性だからと言って特別扱いは必要ありません!」とやる気を見せてくれました。


到着後、素早く食事と現地スタッフからのオリエンテーションを済ませて、すぐに作業開始。手際よくチームに分かれそれぞれ受けた指示のなかで作業を分担し声を掛け合う様子がとても自然で、順調なスタートを切りました。

ホームパートナーの佐々木さん

佐々木さんは、昨年の春に旦那様をなくされてから現在は義母さんと2人暮らし。ご自身もお体が不自由ななか高齢のお母様の介護をしながらの生活のため、震災以降、家の修繕に費やす労力も時間もありませんでした。

家は地震の揺れで壁やガラス窓に亀裂が入ったままの状態で、見た目にも不安を感じさせたり隙間風が入ったりするだけでなく、今も頻繁に起こる余震のたびに崩れる土壁は強度を失っているため安全性にも問題がありました。






左端にいるのが松永さん

作業中、モノづくりのプロとしてのプライドが光った瞬間も少なくありません。たとえば内壁を補強する作業を担当した3名は、まず補強部分の作業を一緒に確認し測量。その後ミリ単位で材料を切る作業、設置する壁部分の準備をする作業、設置に必要な工具やネジなどを準備する作業に役割を分担していました。

なかでも率先してコミュニケーションを取っていた姿が印象的だった松永さんは、「2011年にいわき市でがれき撤去のボランティアに参加したとき、一緒に参加した日産社員同士がチームとして一致団結し一つの作業をやり遂げた。それが(その会社で働く社員として)何よりもすごく嬉しかった」と話してくれました。


作業中、全てのチームの所を回って話しかけてくださった佐々木さん。休憩時間にはトウモロコシの差し入れもいただき、大変な暑さのなかで作業をするボランティアを気遣ってくださいました。作業後のまとめでは、目に涙をためながら「自分たちだけではできないことが沢山あるが、こうやって来ていただいてお手伝いいただくのが大変ありがたい」と話しました。


帰路に就く前に佐々木さんにお礼を述べる井上さん
CSR部の井上さんは、帰路のバスの中でその日を振返って「ただお金を渡すだけでなく、社員が実際に参加する大切さを感じた」とボランティアに話しかけました。

今回のボランティア募集に対する日産社員の応募は実に160名以上。参加者の選定方法を尋ねると、所属も肩書きも年齢も見ずに志望動機のみを読み込んで、参加すべきだと思えた人々を優先したことを話してくれました






佐々木さん、日産ボランティアの皆さま、ありがとうございました!
次週、日産ボランティアツアー後半戦として2チーム目が佐々木さん宅の作業を引き継ぎます。

佐々木さんとボランティアの皆さま